文献詳細
原著
長期観察による小腸環膀胱形成術の評価
著者: 豊田泰1 中川完二2 三浦枡也2 土屋文雄2
所属機関: 1都立広尾病院泌尿器科 2東京逓信病院泌尿器科
ページ範囲:P.39 - P.43
文献概要
わが国におけるScheele小腸環膀胱形成術は,1942年の楠の第1例以後しばらく追試されなかつたが,1951年に土屋2)が結核性萎縮膀胱に対する3例を報告してから急速に普及した。
しかし,近年ではCap-patchないしCup-patch法が用いられるようになり,小腸環を吻合する方式は忘れられつつある。この論文の目的は,Scheeleの手術がもはや忌避すべき術式であるのか,既に適用された数多い症例はどのような経過をたどつていくのかについて,長期観察例に対する調査をもとに知見を提供しようとするものである。
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