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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科26巻11号

1972年11月発行

文献抄録

重複尿管の逆流防止法

ページ範囲:P.944 - P.944

文献概要

 不完全重複尿管の場合には尿逆流の形式は次の3つが考えられる。①重複尿管の一方の尿の一部が他側尿管へ逆流する,②膀胱から不完全重複の両尿管へ逆流する,③膀胱および両側尿管の尿が相互に自由に左右の尿管・腎盂へ逆流する。一般に不完全重複尿管,重複腎盂の場合に尿路感染があれば発育不全を伴つている上腎を切除することが多い。あるいは不完全重複尿管で膀胱尿管の逆流があれば尿管膀胱再吻合術が普通施行される。最近では不完全重複尿管にみられる尿管・尿管逆流に対してTresiderらは腎盂尿管移行部において尿管の側々吻合術を試みている。著者らは不完全重複尿管の合流部が膀胱近接部にみられる症例について前述3型の逆流のいずれかが認められる症例に新吻合法を行なつている。吻合術式は合流尿管部において尿管を切断し,両尿管を粘膜下を通して膀胱三角部へ再吻合する。すなわち重複尿管は完全重複尿管の形で吻合されるようにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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