文献詳細
原著
文献概要
緒言
脊髄腫瘍は整形外科ないしは神経外科の疾患であるという印象がもたれている。しかし,初発症状ならびに経過は症例によつてかなり異つており,早期に診断をつけることは割合困難のようである。その症状は多岐にわたつているが,神経症状が主であるため,泌尿器科医が接する機会はほとんどない。
最近,われわれは尿閉という排尿異常が,脊髄腫瘍の診断を決定する手がかりとなつた3例を経験した。その概要を報告すると共に,泌尿器科医が日常しばしば遭遇する尿閉という臨床症状のなかに,見落されてしまう危険性のある疾患群があることを再認識すべきであることを強調したい。
脊髄腫瘍は整形外科ないしは神経外科の疾患であるという印象がもたれている。しかし,初発症状ならびに経過は症例によつてかなり異つており,早期に診断をつけることは割合困難のようである。その症状は多岐にわたつているが,神経症状が主であるため,泌尿器科医が接する機会はほとんどない。
最近,われわれは尿閉という排尿異常が,脊髄腫瘍の診断を決定する手がかりとなつた3例を経験した。その概要を報告すると共に,泌尿器科医が日常しばしば遭遇する尿閉という臨床症状のなかに,見落されてしまう危険性のある疾患群があることを再認識すべきであることを強調したい。
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