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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科26巻2号

1972年02月発行

原著

食塩喪失症候群を呈した腎結核の1例

著者: 加藤弘彰1 原田忠2

所属機関: 1雄勝中央病院泌尿器科 2東北大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.131 - P.137

文献概要

緒言
 腎機能が低下し濃縮力が障害されるにつれて低稠多尿の傾向が現われてくる。しかし,Na排出量はさほど増大せず,摂取の制限が必要となつてくる場合の方が多い。しかるに高度腎障害にもかかわらず食塩摂取量の制限により症状が増悪する症例のあることが知られている1,2)
 われわれは無尿を主訴とした腎結核症例に,Naを主とした補液療法を行ない著効をえた1例を経験した。この症例は普通の食塩摂取量では容易に低Na血症をきたす傾向があり,食塩喪失症候群に属するものであつたが,帯状疱疹,結核性髄膜炎を続発,またpartial Addison病様の所見もみられる多彩な病状をとつた興味あるものであつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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