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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科26巻3号

1972年03月発行

原著

子宮頸部癌根治手術後上部尿路のレ線学的追求

著者: 藤枝順一郎1 大室博1 後藤史郎23

所属機関: 1国立札幌病院泌尿器科 2札幌市立病院産婦人科 3前札幌厚生病院

ページ範囲:P.217 - P.223

文献概要

緒言
 子宮頸癌の根治手術療法としてのいわゆる広範子宮全摘出術に際しては隣接臓器である膀胱,下部尿管,および尿道にも手術操作の影響が直接間接に波及し,術後尿路に種々の障害を与え特に術後かなり高率に水腎水尿管が発生することは周知の事実である。しかし実際には術後尿瘻を形成したり,あるいは早期に両腎機能不全を来たして,尿毒症症状を呈するものに関しては強い関心が払われているが,尿路症状が表面に現われない症例はともすると看過されやすい。子宮頸癌根治手術後の水腎水尿管の発生頻度およびその推移に関する論文は案外に少なく,殊に症例が産婦人科に属するため泌尿器科医による報告は極めて少ないようである。われわれは子宮頸癌根治手術後,腎盂造影で1年以上追跡した症例を検討する機会を得たので以下に報告したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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