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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科26巻4号

1972年04月発行

文献概要

綜説

精子形成障害,特に男子不妊症について

著者: 白井将文1

所属機関: 1東北大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.281 - P.294

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はじめに
 内分泌腺は間脳下垂体系を中心として,脳下垂体前葉より分泌されるtropic hormoneの作用によりtarget organ(標的臓器)である内分泌臓器の機能が賦活され,それぞれ個有のホルモンを分泌し,生体の成長発育ならびに代謝に必要な作用を分担すると共に,各腺の機能は完全に独立したものではなく互いに共同してmetabolic homeostasisを維持している。
 睾丸も上位中枢と密接な関係を持ちながらその2大機能である精子の形成と性ホルモンの分泌機能を営んでいる。しかし,男性においては女性のごとく明瞭な性周期がない(Friedmanら1)は男性にも性周期のあることを認めているが)ために中枢と性腺の関係が女性のごとく明らかにされてはいないが,一応下垂体より分泌されるLH (ICSH)が睾丸間細胞を刺激して性ホルモンの分泌を促進すると同時に精細管に作用するFSHと協力して精細胞分化を促進して完全なる精子形成能を営むものと考えられている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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