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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科26巻5号

1972年05月発行

文献概要

Urological Letter・133

末端部尿管結石の経膀胱截石術

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.430 - P.430

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 末端部尿管ことに膀胱壁内尿管に膀胱外から到達することは困難である。筆者は最近,簡単なことと組織障害の軽減という理由から経膀胱的到達法を用いている。この方法は膀胱壁内尿管あるいは尿管口から上方3cm以内の尿管内に結石が嵌頓している場合にだけ行なうのである。
 正中または恥骨上横切開で膀胱に達する。ついで膀胱の正中線上に切開を加えて膀胱を開く。もし石が尿管口に嵌頓していれば単純に尿管口を切開すれば結石をとり出すことができる。しかし,結石が膀胱壁内または2〜3cm上方にあるとぎは,後方粘膜を傷つけないようにして尿管口のまわりに切開を加える。ついで三角部の筋層を尿管から分離する。こうすれば尿管下端部を膀胱内へ移動できる。そして尿管口から上方結石のあるところで切開すれば,結石は摘出できる。そのあとは尿管の後方の分けた筋層を5-0または4-0のクローミックで閉じて尿管をもとのように再移植する。尿管口の位置を少し後方に移動させてもかまわない。原則として尿管内にスプリントは入れない。膀胱の前壁の切開創は普通の通りに,ドレンを入れて閉じ,膀胱周囲にもドレンを入れて腹壁を閉じる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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