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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科26巻6号

1972年06月発行

綜説

睾丸機能不全—とくに類宦官症を中心に

著者: 岩動孝一郎1 和久正良2

所属機関: 1東京大学医学部付属病院分院泌尿器科 2現:帝京大学

ページ範囲:P.449 - P.458

文献概要

緒言
 男子における性腺機能不全の代表的なかたちがいわゆる類宦官症である。すなわち性成熟期における2次性徴の完成の障害がみとめられ,体格や声の変化,体毛の発生さらには授精能力の発現などの性機能の点で未熟な状態にとどまつている。その原因として睾丸そのものに障害があつて機能を発揮し得ない場合のほかに,下垂体あるいはそれより上位の中枢からの刺激が睾丸に伝えられる過程に欠陥があるため睾丸のはたらきが抑えられている場合などがある。
 このようなことからこれまで類宦官症(eunucho-idism)を分類する場合に,大きく分けて下垂体前葉よりのゴナドトロピン分泌の低下に原因があると考えられる低ゴナドトロピン性類宦官症(hypogo-nadotropic eunuchoidism,すなわちsecondary hypogo-nadism)および睾丸に一次的な障害があると考えられる高ゴナドトロピン性類宦官症(hypergonado-tropic eunuchoidism,またはprimary hypogonadism)の2型を中心として論じられてきた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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