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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科26巻7号

1972年07月発行

綜説

睾丸機能検査法

著者: 西村隆一1 穂坂正彦1

所属機関: 1横浜市立大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.541 - P.552

文献概要

緒言
 睾丸の働きは男らしさの完成と男子としての生殖能力の形成で,このうち前者はLeydig細胞より分泌されるtestosteroneによるもので,後者は精細管上皮による精子形成作用によるものである。これらの睾丸機能を判定する方法としては従来,(1)視,触診による臨床的診断法,(2)精液検査,(3)睾丸生検,(4)尿中ホルモン測定などが行なわれている。
 睾丸機能検査法の詳細についてはすでに諸家(志田ら;19661),落合;19692),熊本;19693),佐藤;19694),白井ら;19695),原田,西村;19696))の綜説があり,このため従来の方法およびその解釈については読者も不便を感じないものと思われる。それ故,私はこの綜説で睾丸機能検査法の最近の問題として血中testosteroneについて述べることが適当と考えた。しかし,血中testosterone測定は今日なおroutineな方法でないとの意見もあると思われるが,今後測定法の簡便化に努力がはらわれroutineな検査法に近づくことは明らかであり,また睾丸機能に関する内外の報告も血中testosteroneによるものが増加することは当然と考えられるため,従来の方法についてはなるべく簡単に説明し,血中testosteroneによる睾丸機能検査法を主として述べたい。なお,この問題に関しては熊本教授一派の丹田(1971)7)の研究があるので参照されたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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