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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科26巻7号

1972年07月発行

文献抄録

精管結紮後の精液中精子の消長

ページ範囲:P.601 - P.601

文献概要

 精管結紮後の射精液中の精子は漸減するが,Davisらの報告(1969)によれば10回程度の射精で精子は完全に消失するといわれている。著者らはこの点について200例の精管結紮者について検索追試して,その結果を報告している。取扱つた200名は,年齢では25歳から60歳で,大部分の者は30歳台である。
 手術方法は精管の一部を切除し,断端内腔を電気焼灯後絹糸にて両端を結紮する。精液の検査は,術前のものをまず記録し,ついで術後第4回目毎の射精液について4回検査を実施する。かつ最後の2回の精液が無精子になるまで検査するが,無精子となるには2ヵ月近くを要する。著者らの検査結果によると,12回目の射精で無精子となつた者は65.5%,24回目ではなお2.5%の者が精液中に精子が見られており,全例が無精子となるまでには36回を要している。この期間は精管結紮後最長5ヵ月を要している。年齢的にみれば若年者ほど射精回数が多いので精液の無精子になる期間は短い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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