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綜説
睾丸腫瘍
著者: 尾関全彦1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.757 - P.767
文献購入ページに移動睾丸腫腸の頻度は決して高いとはいえないが,そのほとんどが悪性であるために泌尿器科領域では,きわめて重要な疾患の1つとなつている。重要な疾患ということの裏をかえせば,未知の事柄があまりに多いということであり,したがつてその診断法,治療法とも今後の研究の発展を待たなければならない点が多い。
現時点では睾丸腫瘍に関していくつかの問題点があるが,1)病因病態生理についての研究が進んでいない,2)本人の自覚症と医師の触診以外には診断の根拠に乏しいこと,3)治療の方針も組織像に依存しているが,混合型や分化,未分化の差が大きいことから,確立されたものがないなどで,この機会にこれらの問題点を再検討してみたい。
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