文献詳細
原著
尿路感染症の起炎菌とその薬剤感受性—昭和41年〜昭和45年度尿路分離菌の統計的観察
著者: 江田亨1 神永陽一郎1 西平京子1 松岡俊介2
所属機関: 1横浜市立大学医学部病院中央検査部 2横浜市立大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.155 - P.162
文献概要
尿路感染症は,泌尿器科はもとより,内科,産婦人科,外科,小児科など臨床各科にわたり日常ありふれた感染症で4,7〜10),細菌感染症のなかでも最も発生頻度の高い疾患の一つであり,また病院内感染のなかでも重要な位置をしめしている11)。しかも化学療法その他の治療法の進歩にもかかわらず,むしろ増加の傾向にあるとさえいわれている8)。かかる現状において,尿路感染症の起炎菌の様相およびその薬剤感受性を,臨床検査の立場から検討することは,本症の診断および治療上意義なしとしない。著者らは,昭和41年1月より45年12月までの5年間に本院中検で尿の細菌培養を行なつた結果を統計的に検討したので報告する。
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