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カラーグラフ 腫瘍シリーズ・17
尿道腫瘍(1)
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ページ範囲:P.350 - P.351
文献購入ページに移動21歳,学生。初診は昭和46年8月23日。約2ヵ月前より小豆大の腫瘍がglandular typeのhypospadiasを呈する外尿道口より突出するのを認めたが,異和感あるのみで自覚症状はなかつた(第1図)。Panendoscopeにて外尿道口より約3cmに亘つて尿道粘膜の前後壁に多発する小腫瘍を認め,生検により乳頭腫と診断された。9月8日尿道腫瘍摘出,尿道形成術施行後(第2図),本腫瘍の病理組織学的所見は尿道の移行上皮癌Grade Iと診断された(第4.5図)。退院後は外来で週1回のTespamin 25mg注入中であり,1年6ヵ月後の今日まで再発はない。
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