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原著
尿膜管腫瘍7例の臨床的観察
著者: 岡本重禮1 稲葉善雄1 永田幹男1 宮井啓国1 久留主正三1
所属機関: 1聖路加国際病院泌尿器科
ページ範囲:P.757 - P.761
文献購入ページに移動尿膜管の発生や機能についての定説は未だ見当らないが,これより発生する種々の疾患についての報告は最近多くなつているようである。なかでも尿膜管の悪性腫瘍はともすれば発見が遅れがちで周囲組織へ浸潤して初めて診断がつくため予後を一層悪くしている傾向がある。ここに記載した尿膜管腫瘍7例中5例は悪性,2例は炎症性の腫瘍であつたが,前者のうち2例は尿膜管腫瘍の特異な症状がなく,剖検で初めて診断がついたものであつた。他の1例は尿中に軟組織塊が出ることを主訴に来院した患者で,このような症例は本邦報告例中稀であつた。いずれにせよ初発症状は様々でそれぞれ異なり臨床上興味深いのでここに特に列挙した。
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