文献詳細
原著
文献概要
緒言
膀胱近接臓器の悪性腫瘍が膀胱壁に浸潤,増殖することは比較的しばしば経験される。しかしながら真の続発性膀胱腫瘍,すなわち遠隔転移性膀胱腫瘍は稀で,その頻度は全膀胱腫瘍の0.1〜1%程度といわれている。
われわれは胃癌根治手術の7年後,他の部には転移,再発の兆なく,膀胱のみに胃癌の転移と思われる腫瘍を認め,これを手術的に剔出しで一応治癒せしめることに成功した。しかし,その3年後患者は再び胃癌の直腸転移によると思われる消化管出血を来たし死亡した。以下その経験を記す。
膀胱近接臓器の悪性腫瘍が膀胱壁に浸潤,増殖することは比較的しばしば経験される。しかしながら真の続発性膀胱腫瘍,すなわち遠隔転移性膀胱腫瘍は稀で,その頻度は全膀胱腫瘍の0.1〜1%程度といわれている。
われわれは胃癌根治手術の7年後,他の部には転移,再発の兆なく,膀胱のみに胃癌の転移と思われる腫瘍を認め,これを手術的に剔出しで一応治癒せしめることに成功した。しかし,その3年後患者は再び胃癌の直腸転移によると思われる消化管出血を来たし死亡した。以下その経験を記す。
掲載誌情報