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原著
陰茎壊死をきたしたWegener's Granulomatosis
著者: 長田尚夫1 井上武夫1 平野昭彦1 田中一成1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学泌尿器科学教室
ページ範囲:P.549 - P.553
文献購入ページに移動Wegener's GranulomatosisはF.Wegener(19361),19392))によつてくわしく報告された1つの独立疾患である。気道とくに上気道の進行性壊死性病変が先行し,ついで全身に撤布性病巣を生じて各臓器の症状を呈し,とくに腎障害を必発して致命的となり,予後不良な疾患である。現在に至るまで病因が確立されないままに,耳鼻咽喉科,内科,眼科,皮膚科,病理など,広い分野で報告されているが,主な病変が他科領域に属するためか,泌尿器科領域において内外ともいまだ報告がない。
最近,われわれは陰茎壊死をきたしたWegener'sGranulomatosisの症例を経験した。その臨床経過を報告するとともに,腎障害を惹起するがゆえに泌尿器科医として知つておかなければならない疾患であるので,本症の概要を紹介する。
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