文献詳細
原著
文献概要
はじめに
尿路変更術は,原疾患の性状,患者の一般状態,さらには年齢,性別,職業などの社会的適応も考慮してその術式を選択すべきである。最近では本邦においても,膀胱を利用しない永久的尿路変更術として回腸導管法が優れた方法として賞用されている。しかし,根治手術不能な悪性腫瘍に起因した尿管下部および下部尿路の閉塞に対して,特に高齢者やpoor riskの患者では,なお尿管皮膚瘻術が手術侵襲の少ない安全な尿路確保の手段として広く行なわれているようである。
われわれは,手術直後から移植尿管にカテーテルを留置しない無カテーテル尿管皮膚瘻術を行ない,従来から行なつていたカテーテル挿入の方法との比較を試みた。特に移植尿管の狭窄の発生,細菌感染,腎盂炎の発生頻度,尿管筋電図測定による尿管蠕動機能などについて検討したのでその結果を報告する。
尿路変更術は,原疾患の性状,患者の一般状態,さらには年齢,性別,職業などの社会的適応も考慮してその術式を選択すべきである。最近では本邦においても,膀胱を利用しない永久的尿路変更術として回腸導管法が優れた方法として賞用されている。しかし,根治手術不能な悪性腫瘍に起因した尿管下部および下部尿路の閉塞に対して,特に高齢者やpoor riskの患者では,なお尿管皮膚瘻術が手術侵襲の少ない安全な尿路確保の手段として広く行なわれているようである。
われわれは,手術直後から移植尿管にカテーテルを留置しない無カテーテル尿管皮膚瘻術を行ない,従来から行なつていたカテーテル挿入の方法との比較を試みた。特に移植尿管の狭窄の発生,細菌感染,腎盂炎の発生頻度,尿管筋電図測定による尿管蠕動機能などについて検討したのでその結果を報告する。
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