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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科29巻10号

1975年10月発行

文献概要

原著

前立腺結石に対する経恥骨前立腺亜全別除術

著者: 廣瀬欽次郎1 村橋勲1 今尾貞夫1

所属機関: 1都立墨東病院泌尿器科

ページ範囲:P.871 - P.873

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緒言
 前立腺結石に起因する排尿障害に対して,これまで経験的に前立腺全別除術1,2),会陰式前立腺剔除術3),TUR-P4,5),恥骨上前立腺剔除術6)などの各種術式による手術が施行されている。
 著者らは,腺腫を伴わない前立腺結石症5例に恥骨上前立腺剔除術を施行したが,本法によると結石をとり残すことが多く,かつ外科的被膜の損傷に起因すると考えられる後出血,術後の敗血症様発熱(第1表)などの合併症を伴い,また術後遠隔成績においても,結石の残存に伴う下部尿路の経恥骨前立腺全剔除術に準じて,切除範囲の恥骨骨膜を剥離し恥骨を切除する。恥骨の切除範囲は4〜5cmX2〜3cmで前立腺全剔除時7)に比して比較的小範囲で手術は可能となる。この操作により前立腺尖部までが直視下におかれるが,この過程における出血量は多くても100〜150ml前後のものである。骨膜は可及的恥骨に縫合するが,7例中3例では縫合不能で,そのためそのまま切除したが,この方法にても恥骨炎を招来した経験はない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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