文献詳細
原著
性染色体構成XY/XXYのhypogonadotropichypogonadismの1例
著者: 松田尚太郎1 猪狩大陸1 光川史郎1 白井将文1
所属機関: 1東北大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.133 - P.137
文献概要
1942年Klinefelter,ReifensteinとAlbrightら1)は睾丸が著しく小さく,無精子症で精細管の硝子化または線維化がみられ,尿中gonadotropinの排泄値が高く女性化乳房のある患者に対してKlinefelter症候群と名づけたが,その後Hellerら(1945)2)は本症候群と思われる20例についてさらにくわしい検索を行なつた結果,女性化乳房は必発の症状ではなく,本症に特有なのは先天的精細管萎縮硝子化,およびLeydig細胞の集塊であると報告した。
一方,1949年Barrら3)によりsex chromatinが発見され,1956年Bradburyら4), Plunkettら5),Grumbachら6)がsex chromatin検索を本症候群についても施行した結果,本症候群の中にsexchromatin陽性のものと陰性のものがあることが判明した。
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