文献詳細
原著
睾丸腫瘍の臨床統計的観察
著者: 廣野晴彦1 近藤隆雄1 高橋厚1 淡輪邦夫1 中神義三1 陳泮水1 川井博1
所属機関: 1日本医科大学泌尿器科学教室
ページ範囲:P.141 - P.146
文献概要
睾丸腫瘍は,幼小児および青壮年者に多く発生し,早期に転移をきたすため予後不良といわれている。一方,陰嚢内腫脹をきたす他疾患との鑑別に慎重をきせば,他臓器発生の腫瘍に比べ,本症の早期発見も決して困難ではない。可及的早期の発見および適切なる治療により,本症に関し近時きわめて良好な予後結果が報告されており,この意味からも本症は臨床上きわめて重要な疾患の一つと考えられる。
われわれは最近の10年間に21例の睾丸腫瘍症例を経験したので,統計的観察を試みると同時に若干の文献的考察を加え報告する。
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