文献詳細
原著
腎血管筋脂肪腫の2症例
著者: 浜崎豊1 石原明徳1 山際裕史1 加藤広海2 朴木繁博2
所属機関: 1三重大学医学部附属病院中央検査部病理 2三重大学泌尿器科学教室
ページ範囲:P.281 - P.287
文献概要
腎血管筋脂肪腫は,1880年BournevilleとBri-ssardにより初めてTuberous Sclerosisと合併した例について報告された。その後,血管筋脂肪腫は一種の腎の過誤腫と考えられ,次第に報告例が増して来ている。しかし,なお腎血管筋脂肪腫は稀な疾患であり,著者らの集めた限りでは,本邦の1973年までの報告は,自験例も含めて41例である。そのうち19例にTuberous Sclerosisとの合併を認め,その他はTuberous Sclerosisを合併しないか,あるいは記載がなかつた。ここでは2例の腎血管筋脂肪腫について報告すると共に,本邦の腎血管筋脂肪腫41例について若干の統計的考察を加えた。
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