文献詳細
原著
後腹膜黄色肉芽腫(Retroperitoneal Xanthogranuloma)の1例
著者: 加野資典1 中山宏2 岩崎宏3
所属機関: 1九州大学泌尿器科学教室 2国立別府病院泌尿器科 3九州大学病理学教室第二講座
ページ範囲:P.455 - P.459
文献概要
後腹膜黄色肉芽腫(retroPeritoneal xanthogra-nuloma)は後腹膜に生ずる特異な腫瘍状病変で,多数の泡沫細胞を含む肉芽腫様組織からなり,臨床的に腹部腫瘤,腹痛,尿路圧迫症状などを示し,腎・尿管腫瘍との鑑別上重要な病変である。Oberling(1935)が初めて本病変3例を記載して以来,欧米では23例1,7)の文献的報告があるが,本邦では天野ら2)および湯本15)の2例をみるにすぎない。
われわれは最近44歳女性の例を経験し興味ある知見を得たのでここに報告するとともに若干の文献的考察を加えてみたい。
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