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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科29巻7号

1975年07月発行

文献概要

Urological Letter・173

直腸診といえども丁寧に

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.564 - P.564

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 本当の直腸診のやり方や所見の説明は一般に大事にされていないが,遺憾なことである。この検査は胸部X線フィルム,心電図あるいは血球検査値と同様に大事なものである。直腸診をしなければならないというと,ほとんどすべての患者が二度とその検査はいやです,本当にその検査は必要なんですか? この前,直腸診をやられたが,死ぬような思いでした,などという。直腸診に際して患者はしりごみするし,硬くなり,抵抗し,時には敵意を示すことさえあるし,汗をかき始めたりする。患者のこの嫌悪は本検査についての十分な説明と注意深い実施で避けることができる。
 まず直腸診のためにできるだけ都合の良い姿勢をとらせることが必要である。それには数種の姿勢がある。すなわちKnee-chest position,Sims's position(術者に背を向け,膝を腹に近づけた側臥位)および立位などである。どの姿勢にも有利な点があるし,それぞれ支持者がいる。しかし,非常に衰弱した人か小児以外の患者の場合は立位が好都合である。婦人の場合でもそうである。立位では他の方法よりもより楽に検査が行なえる。そのうえシーツや掛け布や枕なども必要がなくて経済的である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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