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原著
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腫瘍の研究に透過電子顕微鏡(以下電顕と略す)がとり入れられたとき,多くの研究者は腫瘍ことに悪性腫瘍の本態を解明する有力な資料を電顕レベルで得られるのではないかとの大きな期待をもつた。たしかにある点ではこの期待は充たされたといえるが,根本的には電顕レベルの腫瘍観察は,研究上の問題点を精密化した一面,腫瘍細胞についての知見をむしろますます多彩なものとしたのが現状であると考えられる。
一方,走査電子顕微鏡(以下走査電顕と略す)は1969年頃より医学領域に導入され,遊離細胞および内腔をもつ組織の細胞自由表面の観察が盛んに行なわれるようになつた。しかし,腫瘍組織を走査電顕を使用して研究することについては,まだほとんどなされていない。
一方,走査電子顕微鏡(以下走査電顕と略す)は1969年頃より医学領域に導入され,遊離細胞および内腔をもつ組織の細胞自由表面の観察が盛んに行なわれるようになつた。しかし,腫瘍組織を走査電顕を使用して研究することについては,まだほとんどなされていない。
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