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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科29巻8号

1975年08月発行

文献概要

Urological Letter・174

双子筋症候群

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.671 - P.671

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 神経質で感情家でもある45歳の上流夫人が,長年の再発性慢性尿道炎で来訪した。それまでに慢性の腰部疼痛とか,軽度性交困難,会陰部や大腿上部のいらいらする感じなど,多くの関連症状を経験している。これまでに泌尿器科医を含めて多くの医師の診察を受けている。診療所での初期の検査では尿は正常であつた。尿道は狭く,内診で両側とも双子筋が硬く鬱血していることがわかつた。
 双子筋のマッサージや,1日2回の坐浴,精神安定剤,1日4回のバリダーゼ,1日2回のチオ硫酸ソーダなどの投与を2〜3週間続けたところ,彼女の症状は治つた。入院後の膀胱鏡検査で,三角部末梢に顆粒状の変化,膀胱頸部には苔,尿道粘膜には肥厚とジャリ石状の外観などがみられた。水疱性膀胱炎やスキーン腺膿瘍などはなかつた。治療としては両側の前方処女膜切開,外尿道口切開,No.45Fまでの尿道拡張術および尿道再建術などを行なつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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