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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科29巻9号

1975年09月発行

原著

Local Thermodilution Methodによる腎静脈血流量の測定

著者: 坂田安之輔1 佐藤昭太郎1 田村康二2 坂内省五2

所属機関: 1新潟大学医学部泌尿器科学教室 2新潟大学医学部内科学第一教室

ページ範囲:P.745 - P.750

文献概要

はじめに
 数ある腎血流量測定方法の中で,制約の多い臨床検査に応用できるものには,Fick principleに基づく方法(excretion methodおよびgas diffusiontechnique)と,Stewart-Hamilton principleに基づくdye-dilution methodおよび著者らの行なつているlocal thermodilution methodなどを挙げることができる。いずれの手技をとつても一長一短があることに留意して,目的に応じてそれぞれを活用すべきである。Thermodilution methodは,Fegler(1954)1)の創始になるもので,Fronek andGanz(1960)2)はそれをlocal thcrmodilution methodとして更に発展させ,血管内での血流量測定を可能にした。その後,心拍出量3),冠状血管4),脳循環5)の測定に用いられて,信頼できる結果が得られている。著者らは,腎血流量測定手技にこのlocal thermodilution methodを採用し,その結果,容易な操作で,短時間に測定できる好成績を得て報告して来た6,7)。この論文では,本法の原理と手技を,症例提示と共に紹介し,その特質を述べて行くものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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