臨床泌尿器科30巻1号

1976年01月発行

原著

経大腿動脈カテーテルによる腎動脈拡張で軽快した腎血管性高血圧症の1例

著者： 田利清信¹² 団野誠³⁴ 杉下和夫⁵

所属機関： ¹公立学校共済組合関東中央病院泌尿器科 ²現：埼玉県立がんセンター泌尿器科 ³公立学校共済組合関東中央病院外科 ⁴現：東京大学医学部第1外科 ⁵公立学校共済組合関東中央病院内科

ページ範囲：P.29 - P.34

文献概要

緒言
　腎動脈撮影後に軽度の血圧降下を経験している人は少なくないと思われるが，われわれは両側腎動脈狭窄性高血圧症（大動脈炎症候群）に腎動脈撮影を2回施行して，腎動脈狭窄が拡張され，降圧および臨床所見の改善がみられた1例を経験し，4年6ヵ月を経過したので報告する。