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症例
原発性女子尿道憩室腺癌の1例
著者: 水尾敏之1 酒井邦彦1 鈴木滋2 大島博幸3 青木望4 酒井健次5
所属機関: 1土浦協同病院泌尿器科 2浜松西部医療センター泌尿器科 3東京医科歯科大学泌尿器科学教室 4東京医科歯科大学病理 5土浦協同病院中検病理
ページ範囲:P.877 - P.880
文献購入ページに移動原発性女子尿道癌は欧米ではBoivin & Dugesが1833年に第1例を報告1)して以来,多数の報告がなされ,本邦でも難波が1905年に第1例を報告して以来,1950年の岩崎2)の集計ではすでに69例を数え,その後も多くの例が報告され,1957年に90例3),1975年には205例4)が集計されている。これに対し原発性女子尿道憩室癌は非常に稀な疾患でわれわれの知る限りでは,1948年にHamilton&Leach5)が第1例を報告して以来欧米では18例の報告があり,Wishard6)が記述した7例を含め総計25例,本邦では稲田15)の1964年の報告以来,西16),山本17),猪野毛18)が各1例ずつを報告しているにすぎない。われわれはこの女子尿道憩室癌に遭遇する機会を得たのでその1例を報告する。
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