文献詳細
原著
文献概要
はじめに
脊髄損傷患者の急性期尿路管理法としては無菌間歇導尿法が良い方法であるとされている1,2)。しかし,この方法が一般に普及して広く行なわれている訳ではなく,慢性期を含めて,尿道への無雑作なカテーテル留置が多く行なわれているのが現状である。われわれはこの無雑作なカテーテルの尿道留置による尿道皮膚瘻・尿道憩室など尿道の合併症に遭遇し,その治療に苦労させられている。われわれは現在まで約8年間に23例の脊髄損傷者に発生した尿道皮膚瘻を経験した。これらについて,その成因,診断,予防法,治療法などについて検討する。
脊髄損傷患者の急性期尿路管理法としては無菌間歇導尿法が良い方法であるとされている1,2)。しかし,この方法が一般に普及して広く行なわれている訳ではなく,慢性期を含めて,尿道への無雑作なカテーテル留置が多く行なわれているのが現状である。われわれはこの無雑作なカテーテルの尿道留置による尿道皮膚瘻・尿道憩室など尿道の合併症に遭遇し,その治療に苦労させられている。われわれは現在まで約8年間に23例の脊髄損傷者に発生した尿道皮膚瘻を経験した。これらについて,その成因,診断,予防法,治療法などについて検討する。
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