文献詳細
症例
External corporosaphenous shuntを施行した陰茎持続勃起症の1例
著者: 西沢理1 三浦邦夫1 山口修1 土田正義1
所属機関: 1秋田大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.967 - P.970
文献概要
陰茎持続勃起症は必ずしもまれな疾患ではないが,治療法が確立されていない現在本症に遭遇して戸惑うことが多いのではないかと思われる。近年本症に対し静脈副血行路造設法としてGrayhackら1)の陰茎海綿体大伏在静脈吻合法やQuackels2)の陰茎海綿体尿道海綿体吻合法が行なわれているが,術後しばしばimpotenceを来すという欠点がある。ところが1975年Ten Cateら3)は静脈副血行路造設法の一方法としてexternal corporovenousshuntを発表しているが,本法は上記二方法に比較して手技が簡単であり施行例のすべてにimpo-tenceの発生をみなかつたことなどから優れた治療法と思われる。今回,私たちは特発性陰茎持続勃起症と思われる1例にこのexternal corporo-venous shuntを追試する機会を得たので二,三の検討を加え報告する。
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