文献詳細
症例
文献概要
緒言
尿浸潤は,サルフア剤の発見以前には死亡率が50%にも達する治療の困難な疾患であつた1)。化学療法の発達により尿浸潤の発生率や死亡率は著明に減少し2),本症を経験することも少なくなつた。しかし,化学療法の進歩した現在においても,尿浸潤を放置すれば尿浸潤の広範囲な拡大や壊疽を生じ,さらに敗血症まで起こすおそれのある疾患である。
われわれは横浜市立市民病院において本症の4例を経験したので報告し,1946年1月から1975年12月までの30年間において,われわれが集め得た本邦報告例22例3〜19)に自験例4例を加えて26例について統計的観察を試みた。
尿浸潤は,サルフア剤の発見以前には死亡率が50%にも達する治療の困難な疾患であつた1)。化学療法の発達により尿浸潤の発生率や死亡率は著明に減少し2),本症を経験することも少なくなつた。しかし,化学療法の進歩した現在においても,尿浸潤を放置すれば尿浸潤の広範囲な拡大や壊疽を生じ,さらに敗血症まで起こすおそれのある疾患である。
われわれは横浜市立市民病院において本症の4例を経験したので報告し,1946年1月から1975年12月までの30年間において,われわれが集め得た本邦報告例22例3〜19)に自験例4例を加えて26例について統計的観察を試みた。
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