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術後腎残存結石のHemiacidrinによる溶解
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ページ範囲:P.240 - P.240
文献購入ページに移動腎石手術結石残存の14例(15腎)中レ線上結石残存を認めたのは9腎で,他の6腎は腎盂鏡を手術時に用いてRaudall's plaqueを認めたものでいずれも腎瘻を設置した。尿感染については11例が緑膿菌,2例は人腸菌感染を認めた。手術摘出結石の成分分析では,9例は燐酸アンモニウム,マグネシウム,2例は燐酸カルシウム,1例は両者の混合石,2例は蓚酸カルシウム結石であつた。薬剤の持続注入は腎瘻管より行なうが,注入前の準備として,まず抗生物質2剤以上を持続注入して尿感染をなくし,尿培養陰性にして,次の生食水を120ml/hrの速度で24時間注入,生食の腎外漏出や脊部痛のおこらないことを確認した後に初めてhemiacidrinを生食水と同様の速度で点滴注入する。治療された残存腎結石20の部位は,16腎が腎杯石で4結石は実質内にあつた。
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