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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科30巻3号

1976年03月発行

原著

膀胱腫瘍に対するMitomycin CとDexamethasonの膀胱内同時併用注入療法について

著者: 今村一男1 吉田英機1 丸山邦夫1 池内隆夫1 矢島七生1 越野豊1 斉藤豊彦1

所属機関: 1昭和大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.241 - P.245

文献概要

はじめに
 表在性膀胱腫瘍に対する抗腫瘍剤の膀胱内注入療法は,抗腫瘍剤の全身投与に比べてその副作用発現はきわめて少なく,近年各種の抗腫瘍剤について試みられている。著者ら1)も以前よりmito-mycin Cの膀胱内注入療法を試みてきたが,薬物性膀胱炎による頻尿の発現のために注入療法の途中で中断ないしは中止せざるを得ない場合をしばしば経験してきた。そこで頻尿の発現を予防しかつ抗腫瘍剤の作用をできるだけ連続的に持続させようという目的で,副腎皮質ステロイドホルモン剤の抗アレルギー,抗炎症作用を利用して,抗腫瘍剤とdexamethason(デキサ・シエロソン)の併用注入を試み,少数例ではあるがその予防効果を認めた2)
 今回さらに症例を増やすとともに,特にmito-mycin Cとdexamethasonの同時注入療法を試み,dexamethasonの注入量と副作用発現予防効果について検討するとともに,ステロイドホルモン剤そのものによる副作用の有無についても検討を加えたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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