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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科30巻4号

1976年04月発行

文献概要

交見室

田利論文を読んで,他

著者: 増田富士男1

所属機関: 1慈恵医大泌尿器科

ページ範囲:P.352 - P.352

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 本年の臨泌1月号に掲載された田利氏の「経大腿動脈カテーテルによる腎動脈拡張で軽快した腎血管性高血圧症の1例」について,私の考えをのべてみます。
 本論文は腎血管性高血圧症のなかに,血管拡張により軽快する例のあることを始めて示唆したものであり,治療後4年6ヵ月の経過をみた上で発表された慎重な態度には賛意を表したい。しかし,腎血管性高血圧症に対して血行再建術を行なつた場合でも,その効果について3年以上の観察が必要であると考えており,保存的治療の場合さらに長期間の観察を希望したい。また尿路の拡張では,2回の短時間の拡張のみでは持続的な効果を期待できないことが多いが,血管の場合は永久的なものなのであろうか。この点IVPだけでなく,腎動脈撮影での長期間に亘る追跡がほしいし,少なくとも4年6ヵ月の時点での動脈像の検討がないのは残念である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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