文献詳細
症例
傍糸球体細胞腫の1治験例
著者: 白岩康夫1 一条貞敏1 伊達智徳1 今村厳1 横山純1 平井庸夫1 熊佳伸1 長沢正人1
所属機関: 1福島県立医科大学泌尿器科学教室
ページ範囲:P.507 - P.510
文献概要
高レニン性高血圧症の多くは腎血管性のものであり,腎動脈狭窄による腎虚血がその原因とされる。一方,腎血管に病変がないのに血漿レニン活性が上昇するものがあり,レニン産生ウィルムス腫瘍を挙げることができる。さらに近年,傍糸球体細胞より発生したと考えられるレニン分泌性腎腫瘍による高血圧症の報告がみられるようになつた。最近われわれは腎摘除によつて高血圧を正常化できた傍糸球体細胞腫の1例を経験したので若干の考察を加えて報告する。なお寺嶋ら1)はこの症例について病理組織学的に詳細な検討を加え,すでに発表している。
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