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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科30巻7号

1976年07月発行

手術手技

腎腫瘍摘出術(1)—経腹的到達法

著者: 園田孝夫1 水谷修太郎1 古武敏彦1 高羽津1 長船匡男1 松田稔1

所属機関: 1大阪大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.555 - P.558

文献概要

 あらゆる臓器の悪性腫瘍の治療に早期の発見と確実な診断が好結果をもたらすことはいうまでもない。如何なる悪性腫瘍の治療結果をみても,low stageのものがhigh stageのものより生存率がよいことを示している。すべての人々に対し,常に腫瘍の有無を検査し,半強制的な早期治療を行ない得ない限り,high stageの患者の治療を如何に進めるべきかは問題となる。
 さて,腎実質腫瘍の外科的療法,すなわち手術についても同様で,手術を行なう限りhigh stage症例においても比較的安全でかつ腎以外の臓器に対しても対処し得るような術式が選択され,常々その技術面での修得が心がけられるべきものと考えられる。一般的にいつてわれわれ泌尿器科医は尿路手術をすべて後腹膜的到達法によつてのみ解決する傾向にあり,また,それを得意とするものであるが,最近の副腎外科,腎血管外科,あるいは腸管の尿路への応用は,もはや泌尿器科医をして後腹膜的手法のみに依存すべきでないことを示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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