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症例
ガラス戸のレールによる膀胱回腸刺杭創の1例
著者: 平野昭彦1 井上武夫2 長田尚夫2 田中一成2 今仁剛正3 中島正和3
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学東横病院泌尿器科 2聖マリアンナ医科大学泌尿器科学教室 3聖マリアンナ医科大学東横病院外科
ページ範囲:P.621 - P.624
文献購入ページに移動膀胱外傷の75%が皮下破裂で,開放性損傷は稀である。本邦では,開放性損傷のうち膀胱刺抗創が大部分を占め過去30余例の報告がある1〜4)。 本症の受傷部は外見上小さく,かつ出血もわずかであるが,創傷は意外に深部に達して重要臓器の損傷がかくされていることがあるので,診断には十分注意を要する。
受傷後整形外科医で簡単な縫合処置を受けていつたん帰宅後腹膜炎を起こして来院し,ただちに手術を行なつて救命し得た腹腔内臓器損傷を伴つた本症の1例を経験したので報告する。
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