臨床泌尿器科30巻8号

1976年08月発行

症例

後腹膜リンパ節転移が嚢胞を形成した腎腫瘍の1例

著者： 福谷恵子¹ 赤座英之¹ 西村洋司¹

所属機関： ¹三井記念病院泌尿器科

ページ範囲：P.683 - P.686

文献概要

　腎癌の後腹膜リンパ節転移は手術時または剖検時にしばしば発見されるが，このリンパ節転移が嚢胞化することは比較的少ない。著者らは最近，腎乳頭状腺癌の傍大動脈リンパ節転移が大きな後腹膜嚢胞を形成し，これが腎癌の初発症状であつた興味深い1症例を経験したので，ここに報告する。