文献詳細
症例
副腎スキャン,超音波診断,副腎静脈撮影により診断しえた褐色細胞腫症例
著者: 日台英雄1 津村整1 佐藤次郎2 牛島康栄2 柴垣昌功3 上田昭3
所属機関: 1横浜市立大学医学部泌尿器科学教室 2川崎市立井田病院外科 3川崎市立井田病院内科
ページ範囲:P.693 - P.696
文献概要
副腎原発褐色細胞腫の局在性診断には経静脈性腎盂撮影,断層撮影を併用した後腹膜気体造影および大動脈撮影が一般に用いられ,副腎皮質腫瘍よりも比較的腫瘍が大きいことなどの理由で褐色細胞腫の描出は他の副腎腫瘍よりも容易であると考えられている1)。
しかしながら副腎原発であつても正常な副腎部に存在しないで腎門部附近,腎前面,腎後面に位置するいわゆる"low medial pheochromocytoma"とよばれるものの局在性診断は時として非常に困難である2)。
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