文献詳細
統計
文献概要
はじめに
小児の尿路感染症は呼吸器感染についで頻度が高いにもかかわらず1,2),その病像は正確に認識されているとは言い難い。また本症は泌尿器科医,小児科医によつてあつかわれることが多いが,診断,治療に関して原則的統一がなく,その治癒,予後は満足すべきものとなつていない3)。本症には器質的異常をもつ基礎疾患が多いことは従来よりいわれているが3〜5),その発見は意外と難しく,それを見逃して漫然と薬物療法を行なつていると不可逆的腎病変をきたし後悔すべき結果となる。日本における小児病院の歴史は比較的浅く,小児泌尿器科は未だ黎明期にあると言える。したがつて小児病院という集約された施設における尿路感染症は,比較的新しい知見になる訳で,今回施設開設以来5年間の尿路感染症を集計,その病像の一面を観察してみた。
小児の尿路感染症は呼吸器感染についで頻度が高いにもかかわらず1,2),その病像は正確に認識されているとは言い難い。また本症は泌尿器科医,小児科医によつてあつかわれることが多いが,診断,治療に関して原則的統一がなく,その治癒,予後は満足すべきものとなつていない3)。本症には器質的異常をもつ基礎疾患が多いことは従来よりいわれているが3〜5),その発見は意外と難しく,それを見逃して漫然と薬物療法を行なつていると不可逆的腎病変をきたし後悔すべき結果となる。日本における小児病院の歴史は比較的浅く,小児泌尿器科は未だ黎明期にあると言える。したがつて小児病院という集約された施設における尿路感染症は,比較的新しい知見になる訳で,今回施設開設以来5年間の尿路感染症を集計,その病像の一面を観察してみた。
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