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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科31巻1号

1977年01月発行

文献概要

手術手技

腎盂尿管移行部狭窄に対する形成術(2)—Culp-Scardino法

著者: 竹内弘幸1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.13 - P.17

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はじめに
 腎盂尿管移行部に狭窄をもつ水腎症でも,大きな腎外腎盂と十分な長さの尿管があればその形成術には術式選択の余地が広く,もつとも術者の熟達した方法をとることができる。腎盂尿管移行部狭窄のほぼ3分の2はこのような型で,尿管は腎盂の高い位置から発している。ところが,しばしば尿管が腎盂の下縁に懸垂するように附着し,しかも尿管の狭窄部が長い場合には手術適応は限定される。特に小児の場合には尿管を十分に引き上げる余裕がなく,尿管の不足部分を補充するのに苦慮するところである。Culpら(1951)もはじめこのような症例に遭遇し,腎盂壁を螺線状に切開して長い弁を切り出す方法を考案した。同じ頃Scardinoら(1953)も尿管から腎盂壁にかけて一直線に切開線をのばして腎盂弁をつくるverticalflap法を発表した。これに対し前者の方法は現在spiral flap法と呼ばれている。いずれの術式も原理は同じで,腎盂の形態によつて切開線が変わるだけであるため,両者を合せてCulp-Scardino法(または腎盂弁法)と称されている。
 本法は,腎盂から短冊状の弁を作り,これを下方に反転して尿管の狭窄部に補填して尿管の内腔を広げようとするものである。この操作により拡張した腎盂も同時に縫縮することができる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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