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原著
膀胱内圧測定法(cystometry)に関する二,三の流体力学的検討—従来の方法と二重管方式によるcystometryとの比較
著者: 土田正義1 森田隆1 山口脩1
所属機関: 1秋田大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.39 - P.43
文献購入ページに移動膀胱内圧測定法(cystometry)は神経因性膀胱の診断には欠くことのできない検査法であるが,その実施法としては,1882年Mosso&Pellacani1)が提案して以来,注入路と圧測定路が同一ないわゆる逆行性cystometryが広く用いられている。ところが,本法で膀胱内圧を記録する際の基本的条件である注入流量,使用する尿道catheterの太さおよび点滴ガートルの高さなどについては一定の基準が決定されていず,さらに,これらの条件が膀胱内圧記録曲線にどのような影響を及ぼすかについても不明の点が多い。
本稿では逆行性cystometryに関しておもに流体力学的見地から再検討するとともに本法による内圧曲線と二重管(two way)方式のcystometryによるそれとを比較検討したいと思う。
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