icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科31巻10号

1977年10月発行

文献概要

文献抄録

小児鋳型腎結石の術後

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.869 - P.869

文献購入ページに移動
 著者らは19例の小児鋳型腎結石(含両側4例)に対して広範腎切石術を施行し,術後の腎機能・腎発育の経過などを最長13年にわたつて観察して報告している。
 症例は男児14名,女児5名で,年齢分布は1歳より13歳までで,6歳以下の幼児は14名である。これら患者の腎結石発生原因と考えられる通過障害は4例に認め,うち3例は神経因性膀胱,1例は原因不明の高度肉柱形成膀胱であつた。全症例について内分泌的異常血液生化学的異常を呈した例はなかつた。しかし特に注目されることは19例中18例に尿路感染が認められ,感染菌としては16例に変形菌,2例に大腸菌,1例に混合感染があつたことである。摘出された結石成分はほとんどがmagnecium calcium,ammonium phosphateであつた。腎結石の摘出法は広範な腎正中切開によつたが,この際腎冷却法やmanitol投与は行なわず,腎茎血管遮断は30分以内に止めた。腎結石仮性再発防止のため術中X線検査を行なつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら