icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科31巻12号

1977年12月発行

文献概要

手術手技

萎縮膀胱に対する膀胱拡大術—Scheele法

著者: 高井修道1

所属機関: 1横浜市立大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.1059 - P.1062

文献購入ページに移動
まえおき
 萎縮膀胱の容積を増加する拡大術に腸管を利用する方法は種々あるが,小腸(回腸)環利用によるScheeleのDunndarmring plastikは最も歴史的に古く,既に1922年から行なわれており,適応と術式を誤らなければ膀胱拡大術としてよい方法の一つといえる。最も広く適応されたのは結核性萎縮膀胱であつたが,近年尿路結核の進行性のものが少なくなつたので,比較的稀にしか応用されないようになつた。次に適用されるのは膀胱腟瘻で何度か瘻孔閉鎖手術を行ない,膀胱容量も50ml以下になつているような症例で,膀胱壁の血行障害の強い例では,小腸のごとく腸間膜より豊富な血流を受けているものを用いないと吻合部の血行障害を起こしてしまうので,このような場合には空置小腸を利用した方がよい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら