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手術手技
萎縮膀胱に対する膀胱拡大術—Scheele法
著者: 高井修道1
所属機関: 1横浜市立大学医学部泌尿器科学教室
ページ範囲:P.1059 - P.1062
文献購入ページに移動萎縮膀胱の容積を増加する拡大術に腸管を利用する方法は種々あるが,小腸(回腸)環利用によるScheeleのDunndarmring plastikは最も歴史的に古く,既に1922年から行なわれており,適応と術式を誤らなければ膀胱拡大術としてよい方法の一つといえる。最も広く適応されたのは結核性萎縮膀胱であつたが,近年尿路結核の進行性のものが少なくなつたので,比較的稀にしか応用されないようになつた。次に適用されるのは膀胱腟瘻で何度か瘻孔閉鎖手術を行ない,膀胱容量も50ml以下になつているような症例で,膀胱壁の血行障害の強い例では,小腸のごとく腸間膜より豊富な血流を受けているものを用いないと吻合部の血行障害を起こしてしまうので,このような場合には空置小腸を利用した方がよい。
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