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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科31巻12号

1977年12月発行

手術手技

萎縮膀胱に対する膀胱拡大術—Giertzのopen loop法

著者: 舟生富寿1 鈴木唯司1 佐藤孝充1 成瀬克邦1 人見浩1

所属機関: 1弘前大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.1067 - P.1072

文献概要

はじめに
 萎縮膀胱拡大手術として回腸を利用する試みは,1899年Mikulicz1)がclosed loop法で,Rut-kowski2)がopen flap法で膀胱外反症に対し行なつている。その後1923年に至りScheeleが瘢痕性萎縮膀胱に対しclosed ring loop法を行ない3),1941年には同症例を重ねその成績を報告している4)。しかし,広く注目を集め,種々の方法が検討されるようになつたのは1950年後からのようである。
 すなわち空置回腸と空置S状結腸の利用に大別され,しかも共にloop状,あるいはcut openの状態にしての利用が工夫されてきている。ここでは空置回腸,しかもcut open法の報告について通覧する。1953年,Taskerがsheetにして用いる方法5),1956年にYeatesが膀胱切開口縁に輪状に縫合したのち,cut openしcapを形成する方法6),1957年にはGiertzがU字形にしてその間を切開,capを形成するopen loop法7),1959年にはGoodwinは8)最初sheet状に開いてcapを形成するCap-path法を発表している。著者らは専らGiertzによるopen loop法を行なつているので,著者らの手術手技と長期経過を観察できた症例について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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