icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科31巻6号

1977年06月発行

手術手技

膀胱尿管逆流の防止術—Gregoir法

著者: 佐々木寿1

所属機関: 1東京医科大学泌尿器科学教室

ページ範囲:P.497 - P.500

文献概要

緒言
 膀胱尿管逆流の防止術は今日まで多数の手術法が考案されているが,Gregoir (1964)は膀胱外操作により膀胱壁内に尿管の最下端を転位させ,これにより壁内尿管を延長し逆流を防止する手術手技を発表し,その遠隔成績は35尿管手術例中32尿管に逆流消失をみるという驚嘆すべき成績を挙げた。1969年Gregoirは,①術式が簡単で繊細高度の手技を必要としない,②他の術式と異なり膀胱を開口しない,③術後に留置カテーテルを設置しないという利点を強調した。その後Arap,Moormann,Strohmenger,Seiferthが本法による逆流防止術の成績を発表し,いずれも優秀な結果を収めた。本邦ではヨーロッパに比較してGregoir法による手術例数は少なく,Politano—Leadbetter法が広く施行されている。手術時間も短かく,患者の負担も少ない本法は小児に適しているので,本文では主として本法の適応と手術手技上の注意事項について言及したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら