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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科31巻7号

1977年07月発行

手術手技

尿管切石術—尿管に対する連続縫合法

著者: 豊田泰1

所属機関: 1都立広尾病院泌尿器科

ページ範囲:P.593 - P.595

文献概要

はじめに
 尿管切石術の際の尿管の縫合は結節縫合が原則とされてきた。ことにわが国では連続縫合を用いる術者はほとんどいない。water-tightに縫合することはむしろ不可とされ,縫合しなくてもよいという人もいるくらいである。これは漏尿よりも術後の狭窄を恐れるためである。しかし,漏尿は患者にも術者にも不快であるばかりでなく,これが長期にわたれば尿管周辺に炎症を起こし,かえつて狭窄を招く条件ともなりかねない。結節縫合によつて緩やかに縫合するをよしとしたのは,尿管壁を緊迫しすぎたり,数多い縫合が炎症拡大の因となつたりして瘢痕狭窄をきたすと考えられたのであろう.針,糸とも,往時に比してはるかに精緻なものとなつている現在,water-tightに縫合しても,このような心配は減じたのではなかろうか。そして,Water-tightに縫合する最も容易で簡単な方法は連続縫合なのである。これが,私が尿管に連続縫合を常用している理由である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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