icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科31巻8号

1977年08月発行

原著

下部尿路手術後の留置カテーテル管理について—閉鎖式導尿法+利尿剤使用の検討

著者: 村上信乃1 藤田道夫1 田村欣一1 大谷かおる2 長谷川範子2

所属機関: 1旭中央病院泌尿器科 2旭中央病院中央検査科

ページ範囲:P.715 - P.720

文献概要

緒言
 留置カテーテルは医療上重要な手段であり,特に下部尿路手術後には凝血防止,尿流出確保のために必須なものである。しかし一方,この留置カテーテルは尿路感染の原因となり,時に腎孟腎炎から慢性腎不全にまで発展して患者の余命を脅かしたり,尿道手術後では創部治癒の遅延につながる危険性がある。これらの欠点を除くために種々のカテーテル留置法が試みられており,尿路感染対策として最近は特に無菌的閉鎖式導尿法が多くの施設で行なわれているようである。われわれも約1年来留置カテーテルは原則として閉鎖式導尿法(以下閉鎖群と略す)を行なつている。今回はその内でも特に下部尿路の手術後の症例を選んで,本法の感染尿の出現防止の効果を本法施行以前の開放式導尿法(以下開放群と略す)の成績と比較して報告すると共に「閉鎖群」の場合は,その閉鎖性持続のため膀胱洗浄は避けるべきと考えて,凝血などによる尿流出障害を大量利尿により防ぐ目的で,全例に利尿剤投与と大量輸液を併せ行なつたので,それらの効果についても報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら