文献詳細
症例
文献概要
緒言
腎癌は骨に転移をきたしやすく肺,肝転移や副腎転移に次いで多く認められる1)。また腎癌の転移性骨腫瘍の中に占める割合は全国骨腫瘍統計2)によれば乳癌,肺癌,子宮癌,前立腺癌に次いで多く,全転移性骨腫瘍の4.7%を占めている。腎癌の骨転移は比較的単発性で長管骨に多い傾向があり,骨腫瘍として発見されることも稀ではない。われわれは1963年から1977年までに孤立性骨腫瘍として発見され,その病理組織像から腎癌を疑われて当科を受診し治療を行なつた4症例を経験したので,ここにその臨床経過について報告すると共に若干の考察を行ないたい。
腎癌は骨に転移をきたしやすく肺,肝転移や副腎転移に次いで多く認められる1)。また腎癌の転移性骨腫瘍の中に占める割合は全国骨腫瘍統計2)によれば乳癌,肺癌,子宮癌,前立腺癌に次いで多く,全転移性骨腫瘍の4.7%を占めている。腎癌の骨転移は比較的単発性で長管骨に多い傾向があり,骨腫瘍として発見されることも稀ではない。われわれは1963年から1977年までに孤立性骨腫瘍として発見され,その病理組織像から腎癌を疑われて当科を受診し治療を行なつた4症例を経験したので,ここにその臨床経過について報告すると共に若干の考察を行ないたい。
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