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臨泌31巻3号に掲載された「膀胱上皮内癌の病理」 (瀬戸輝一,松本恵一著)は,著者らの豊富な症例の解析と,鋭い感覚によつて,従来いささか曖昧であつた本疾患の概念とその臨床的意義にある程度統一見解を提起したすぐれた綜説であるといえる。
彼らは膀胱の上皮内癌には,真性の上皮内癌と,恐らくは経時的発生による合併としての随伴型があり,真性のものにはslow growingの長期停滞型ないしは伸展型と,rapid progressiveな急速通過型があり,後者はむしろ浸潤癌に属するものであるとしている。そしてこれらが少なくともexophyticな発育を示さない以上,細胞診による診断の重要性を指摘している。同じ号に松田氏らの「膀胱上皮内癌における尿細胞診の意義」が発表されており,尿細胞診陽性例に対して大胆にも膀胱全摘を行ない,そのsurgical speci-menにおいて膀胱上皮内癌を発見した症例をあげ,膀胱上皮内癌における細胞診の意義を強調している。
彼らは膀胱の上皮内癌には,真性の上皮内癌と,恐らくは経時的発生による合併としての随伴型があり,真性のものにはslow growingの長期停滞型ないしは伸展型と,rapid progressiveな急速通過型があり,後者はむしろ浸潤癌に属するものであるとしている。そしてこれらが少なくともexophyticな発育を示さない以上,細胞診による診断の重要性を指摘している。同じ号に松田氏らの「膀胱上皮内癌における尿細胞診の意義」が発表されており,尿細胞診陽性例に対して大胆にも膀胱全摘を行ない,そのsurgical speci-menにおいて膀胱上皮内癌を発見した症例をあげ,膀胱上皮内癌における細胞診の意義を強調している。
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